前回の接種後に副反応が発現した場合、次回接種で同様の副反応が起きる可能性があります。アナフィラキシーなどの重篤なアレルギー反応が見られた場合は、次回以降の接種を受けることはできません。
一方、予防接種後に通常の免疫反応として起こりうる、局所の副反応(疼痛、発赤、腫脹)や発熱が見られた場合は、次回以降の接種を見合わせる必要はありません。
接種は強制ではありませんので、接種医と接種希望者で副反応のリスクと、疾患が予防できるメリットについてよく相談していただいた上で、最終的には接種希望者にご判断いただくことになります。
【子宮頸がん予防ワクチンの接種について-どうしようかと悩まれている方へ】
積極的な接種勧奨が差し控えられたため、ワクチンの接種をどうしようかと悩んでいらっしゃる方が多いと思います。そのような方への子宮頸がん予防のためのアドバイスを申し上げます。
1.これまでに、既定通りワクチン接種を問題なく3回終了された方は、特に心配することはありません。今後、ワクチンの効果が発揮されます。
2.これまでに、1回または2回の接種を済ませ、今後のワクチン接種を継続しようと考える方は引き続き接種を行ってください。その際には、接種医からワクチンの説明をきちんと受けてください。
3.これまでに、1回または2回の接種を済ませたが、今後のワクチン接種をためらっている方は接種医に相談してください。それでも不安な方は、ワクチンの積極的接種勧奨が再開してから、接種を行うことをお奨めします。ワクチンの標準的な接種間隔は「6か月間に3回」ですが、接種間隔が延びても3回接種することによって、十分な効果があります。1回または2回で中止してしまうと、十分な効果が得られない可能性があります。
例)1回または2回の接種後に妊娠した場合には、その後の接種は出産後に継続します。つまり、数か月または1年以上の間隔になっても大丈夫です。
4.現時点で、ワクチン接種を行わないと決められた方は、ワクチンの積極的勧奨が再開してから、あらためて、接種の是非をご検討することをお奨めします。