子宮頸がん予防ワクチンQ&A

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成人風疹ワクチンを接種する案内をする場合、過去に1度も接種しておらず、1回接種した場合、2回目を接種する必要がありますか。間隔はどうしたら良いでしょうか。

 昭和54年4月2日〜平成7年4月1日生まれの男女は接種率が低く、昭和54年4月1日以前生まれの男性は子どもの頃に風疹の予防接種の定期接種のチャンスがありませんでした(厚生労働省のポスターより)。この年代の方は風疹ワクチンを接種することを勧めて下さい。また麻疹の抗体も下がっている可能性がありますので、風疹単独のワクチンよりも、MR(麻疹・風疹)ワクチンを接種することを勧めます。もし風疹ワクチンが入手可能ならば風疹ワクチンでも構いませんが、麻疹に対しても十分な抗体を維持するために、将来のことを考えてMRワクチンの接種を勧めます。
 接種後の風疹抗体上昇は95~99%とされていますので、この大流行を止めるために、まずできるだけ多くの人に1回のMRワクチンを接種することを第一義に考えた方が良いと思います。 
 その上で、上記のワクチンを接種していない世代には、財政的な裏付けがあり、かつおよびワクチン不足の懸念が解消されれば、全員にMRワクチンを2回接種を行った方が良いと考えます。接種間隔ですが、2回接種は1ヵ月開ければ可能です。長期効果を考えると3ヵ月は開けた方が良いですが、地域での流行状況をもとに判断して下さい。
 抗体の長期維持など長期的な効果を考えると、MRワクチンは2回接種が基本です。現在は1歳と5歳でMRワクチンが2回接種されています。しかし、これは平成18年度から実施されています。2回接種した子ども達が大人になり、人口の大多数になるまでは、風疹の定期的な流行は止めることができません。風疹の流行は定期的に起きており、先天性風疹症候群の赤ちゃんもそのたびに生まれています。今後、MRワクチンを1回しか受けていない世代、風疹ワクチンを受けていない世代に対して、可能な限り2回目の接種を行うことをワクチン政策として考えていくべきだと思います。中学1年に対するIII期接種、高校3年生に対するIV期接種が行われましたが、平成24年度末で終了しています。
 なお、MRワクチン、風疹ワクチンの不足が懸念されています。優先順位を考えることも想定されていますが、今後の厚労省の発表を参考にして下さい。

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