活動報告
～細胞診+HPVテスト併用検診の最新情報～
会場：東京ステーションコンファレンス602
概要
HPVテストを用いる子宮頸がん検診のエビデンス、世界の状況、細胞診との併用検診の実際などの最新情報を、この領域の世界的リーダーJack Cuzick先生（英国）、当会議実行委員長、実行委員、委員より紹介し、日本におけるHPV検診の推進についてディスカッションをするため、インターナショナルセミナーを開催。厚生労働省担当者、国会議員、地方議員、メディア、自治体の検診担当者、健康保険組合担当者、産婦人科医、子宮頸がん予防啓発団体の方々など、100名以上の参加となった。
世界や日本でのHPVテスト導入の現状についての詳しい説明に、参加者はメモを取りながら熱心に聞き入っていた。セミナーに参加した産婦人科医の仁木博文衆議院議員は「ワクチンの公費助成獲得の際に、子宮頸がん征圧をめざす専門家会議の費用対効果の資料が大変参考になった。今後、子宮頸がんワクチンの定期接種化に向けて一緒に取り組んでいきたい」と力強くコメント。また、厚生労働省が2009年に示した現在の検診ガイドラインにはHPVテストは推奨されていないが、厚生労働省のがん検診担当者は「2009年からいろいろな研究が進んでいる。この5月より、がん検診のあり方についての検討会を開始、子宮頸がんから検討することになっている。最新の知見をふまえて対応したい」と語った。
開会挨拶
野田 起一郎
（近畿大学前学長/子宮頸がん征圧をめざす専門家会議議長）
講演1「子宮頸がん検診におけるＨＰＶテストの意義」
演者：今野 良
（自治医科大学附属さいたま医療センター産婦人科教授/子宮頸がん征圧をめざす専門家会議実行委員長）
講演2「HPVによる子宮頸がん検診―研究から実施への移行」
HPV -based cervical screening - Transition from research to routine implementation.
演者：Jack Cuzick
（Cancer Research UK Centre for Epidemiology,Mathematics and Statistics, Wolfson Institute of Preventive Medicine. London, UK）
講演3 「日本でのＨＰＶ検査導入の実際」
(1) 「小山地区における液状処理検体による細胞診・HPV併用検診」
演者：鈴木 光明
（自治医科大学産科婦人科講座主任教授/子宮頸がん征圧をめざす専門家会議実行委員）
(2) 「日本対がん協会支部における細胞診・HPV併用検診」
演者：小西 宏
（公益財団法人日本対がん協会マネジャー/子宮頸がん征圧をめざす専門家会議委員）
(3) 「出雲市による細胞診・HPV併用検診・5年間の実績」
演者：岩成 治
（島根県立中央病院母性小児診療部長/子宮頸がん征圧をめざす専門家会議委員）
パネルディスカッション
座長：今野 良
パネラー：Jack Cuzick・小西 宏・岩成 治
