予防できるって本当!

ワクチンの接種方法

子宮頸がんの原因となるHPVは性交渉によって感染するため、初めての性交渉前に子宮頸がん予防ワクチンを接種することが望ましいと考えられています。最も推奨されているのは、11~14歳の女子への接種ですが(9歳から接種可能)、それ以降でも予防効果が期待できます。このワクチンはすでに感染している16型、18型のHPVを排除する効果はありませんが、感染している16型、18型のHPVが一度消失した後の再感染を防ぐことはできます。そのため、15歳~45歳の女性へのキャッチアップ(追いかけ)接種が推奨されています。なお、授乳期間は接種可能ですが、妊娠中は接種を控えてください。

子宮頸がん予防ワクチンは、産婦人科や小児科や内科などで接種をおこなっています。肩に近い腕または大腿部(太もも)の筋肉に注射しますが、十分な抗体を作るため最初の接種から半年の間に3回の接種が必要です。

接種した後には、注射した部分が痛んだり、赤く腫れたりすることがあります。これは、体内でウイルス感染に対して防御するしくみが働くために起こりますが、通常数日間程度で治ります。どのようなワクチンにもあることですが、まれに重い副反応(アナフィラキシー様症状)を起こすことがあります。

現在、日本で認可され使用されている子宮頸がん予防ワクチンは、サーバリックスとガーダシルの2種類です。どちらも子宮頸がんの主な原因となるハイリスク型のHPV16型と18型を予防の対象としています。そのほかガーダシルは、尖圭コンジローマなどの原因とされるHPV6型と11型にも効果があります。

どちらのワクチンも子宮頸がん予防効果は非常に高いものです。

  サーバリックス
(グラクソ・スミスクライン社)
ガーダシル
(メルク社 日本ではMSD社)
予防するHPV
16型、18型 6型、11型、16型、18型
接種
スケジュール
接種スケジュール 接種スケジュール

ただし、子宮頸がん予防ワクチンは全ての子宮頸がんを予防することはできませんので、接種後も定期的な子宮頸がん検診を必ず受けましょう。