性交渉の経験があると、すでにHPVに感染している可能性があるので、ワクチンは効果がない? |
HPVは性交渉によって感染するため、女性の約80%が感染を経験すると言われています。ほとんどの場合は本人の免疫力によりウイルスは排除されますが、このウイルスは何度も感染することがあるので、ワクチンにより再度の感染を予防する効果は期待できます。ただし、接種前に感染しているHPVを排除することはできません。
HPV16型と18型にすでに感染している場合は、ワクチンは効果がない? |
両方の型に感染していない限りは、もう一方の型には予防効果が期待できます。
16型と18型以外のハイリスク型HPVは予防できない? |
16型と18型に対しての感染予防効果はほぼ100%ですが、16型に似ているタイプのHPV 31型、33型、52型、あるいは18型に似ているタイプの45型などにも、約30~50%程度の予防効果があると報告されています。
子宮頸がんや異形成を発症している場合の治療効果は? |
子宮頸がん予防ワクチンは感染を予防するワクチンで、治療ワクチンではありませんから、子宮頸がんや異形成の治療効果はありません。ただし、現在の病変が16型と18型以外のHPVによるものであれば、16型と18型の感染予防効果は期待できます。
ワクチンを接種すれば、子宮頸がんにはならない? |
子宮頸がんの原因となるハイリスク型HPVは約15種類あります。現在のワクチンは、そのうちのHPV16型と18型の感染を予防するもので、子宮頸がんの60~70%を防ぐことができます。しかし、全てのハイリスク型のHPV感染を予防できるわけではありませんので、ワクチンを接種していても子宮頸がんになる可能性はあります。子宮頸がん予防のためには、ワクチン接種後も定期的に検診を受診することが大切です。
ワクチンの効果はどのくらい持続するの? |
ワクチンの効果がどのくらい続くのか、追加接種が必要かどうかについては、まだはっきりとわかっていません。臨床試験によると、現在のところ約7年間の効果は認められています。また最近の研究では、推計で10年あるいは20年以上の効果の持続が期待できると報告されています。