子宮頸がんは初期のうちは、無症状である場合がほとんどです。比較的早い段階で現れる代表的な症状は、性交渉後の出血。出血といっても、おりものに血が混じってピンク色になる程度のものもあるので、見逃さないよう注意が必要です。さらにがんが進行すると、出血が常に起こるようになったり、悪臭を伴う分泌物が出るようになってきます。下肢の痛みやむくみ、下腹痛、貧血などの、はっきりとした症状が現れるころには、がんはかなり進行し、手術ではとりきれない状態まで進んでいることが多いものです。
このように子宮頸がんは初期症状に乏しいのが特徴ですから、早期発見のためには検診を受けることが大切なのです。
0期:上皮内がん
0期
上皮内がん
Ⅰ期:がんが子宮頸部に限局するもの
Ⅰa期:組織学的にのみ診断可能ながん
Ⅰa1期
間質浸潤の深さが3mm以内で、広がりが7mmを超えないもの
Ⅰa2期
間質浸潤の深さが3mmを超えるが5mm以内で、広がりが7mmを超えないもの
Ⅰb期:明らかな病巣が肉眼で認められるもの、Ⅰa期を超えるもの
Ⅰb1期
病巣が4cm以内のもの
Ⅰb2期
病巣が4cmを超えるもの
Ⅱ期:がんが頸部を超えて広がっているが、骨盤壁または膣壁下1/3には達していないもの
Ⅱa期
膣壁浸潤が認められるが、子宮傍組織浸潤は認められないもの
Ⅱb期
子宮傍組織浸潤の認められるもの
Ⅲ期:がん浸潤が骨盤壁まで達するもので、腫瘍塊と骨盤壁との間にCancer free spaceを残さない。または膣壁浸潤が下1/3に達するもの
Ⅲa期
膣壁浸潤は下1/3に達するが、子宮傍組織浸潤は骨盤まで達していないもの
Ⅲb期
子宮傍組織浸潤が骨盤まで達しているもの。または明らかな水腎症無機能腎をみとめるもの
Ⅳ期:がんが小骨盤を越えて広がるか、膀胱、直腸の粘膜を侵すもの
Ⅳa期
膀胱:直腸の粘膜への浸潤があるもの
Ⅳb期
小骨盤腔を超えて広がるもの